ハザード・災害リスク

ハザードマップとは?住宅購入前に見るべき理由

ハザードマップは水害について重要事項説明での提示が義務化されるほど重要な購入前情報です。種類別の見方と、住所を入れるだけで確認できるハザードマップポータルサイトの使い方を宅建士が解説します。

この記事の概要

ハザードマップは自治体等が公表する災害リスクの地図で、水害については不動産契約前の重要事項説明で提示が義務化されているほど、住宅購入の判断材料として位置づけられています。種類別の見方と、無料で全国のリスクを確認できる公式サイトを紹介します。

この記事でわかること

  • ハザードマップの種類と、それぞれが示すリスク
  • 住所を入れるだけで確認できる公式サイトの使い方
  • 購入判断・保険・資産価値にどう影響するか

「駅近で日当たりも良いのに相場より安い」物件には理由があります。災害リスクはその代表で、契約直前の重要事項説明で初めて知ると引き返しにくいのが実情です。内見の前、できれば候補エリアを絞る段階でハザードマップを見る習慣をつけてください。

監修者 宮﨑一旗(宅地建物取引士)

この記事の監修者: 宮﨑 一旗 宅地建物取引士 / 株式会社ライフワンネクスト取締役

宅地建物取引士(登録番号:(神奈川)第129630号)。補助金SEOメディアの運営、AIスタートアップの共同創業を経て、住まい・不動産領域のマーケティング支援と記事監修を行う。プロフィールを見る

水害ハザードマップは「重要事項説明」の対象

2020年の宅地建物取引業法施行規則の改正により、不動産取引時の重要事項説明で、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を説明することが義務化されました(出典: 国土交通省 報道発表)。洪水・雨水出水(内水)・高潮のハザードマップを提示し、物件のおおよその位置を示すルールです。つまり国の制度上も、水害リスクは「契約前に必ず知っておくべき情報」と位置づけられています。ただし説明されるのは契約直前です。判断材料にするなら、自分で先に見るしかありません。

ハザードマップの種類と見るポイント

種類 示すリスク 見るポイント
洪水 河川の氾濫による浸水 想定浸水深(0.5m=床上浸水の目安)と浸水継続時間
内水(雨水出水) 下水・排水が追いつかない浸水 川から遠くても発生する。低地・くぼ地は要確認
土砂災害 がけ崩れ・土石流・地すべり 警戒区域(イエロー)と特別警戒区域(レッド)の別。レッドは建築規制あり
津波・高潮 沿岸部の浸水 浸水深に加えて避難場所までの距離・高さ
地震(揺れやすさ・液状化) 地盤の揺れやすさ・液状化の可能性 自治体の公表資料。埋立地・旧河道は液状化に注意

調べ方 — 公式サイトで住所を入れるだけ

国土交通省のハザードマップポータルサイト(公式)で全国のリスクを無料で確認できます。使い分けは次の2つです。

  1. 重ねるハザードマップ: 住所を入力すると、洪水・土砂災害・高潮・津波などのリスクを1つの地図に重ねて表示できます。候補物件の比較に最適です。
  2. わがまちハザードマップ: 市区町村が公表している公式ハザードマップへのリンク集です。内水や液状化など、重ねる版にない情報は自治体版で確認します。

突合のコツは「物件単位」ではなく「避難経路ごと」見ることです。建物が無事でも、周辺道路が浸水すれば生活は止まります。

購入判断・保険・資産価値への影響

  • 購入判断: リスクゼロの土地はありません。「リスクの種類と深さを知った上で、建物仕様(基礎高・電気設備の位置)と保険でどこまで備えられるか」を判断軸にします。
  • 火災保険・水災補償: 浸水想定区域では水災補償の要否判断が変わります。保険料率も地域の水災リスクを反映する方向に改定が進んでいます。
  • 資産価値: 重要事項説明での提示義務化により、リスクの高い立地は売却時にも同じ説明がなされます。出口(将来の売却)まで含めて考える材料になります。

よくある質問

Q. ハザードマップで色がついていなければ安全ですか?

「想定した条件では浸水しない」という意味で、安全の保証ではありません。想定を超える降雨や、地図化されていないリスク(内水など)もあるため、複数の種類を重ねて確認してください。

Q. 浸水想定区域の物件は買わないほうがいいですか?

一律には言えません。浸水深0.5m未満なら基礎や設備配置で対処できる場合もあります。重要なのは「知らずに買う」を避けることと、対策費・保険料を物件価格に織り込んで比較することです。

Q. 不動産会社は聞けば教えてくれますか?

水害については重要事項説明での提示が義務です。それ以前の段階でも、誠実な会社なら内見時に資料を示してくれます。質問への対応自体が、会社選びの判断材料にもなります。

まとめ

ハザードマップは「契約直前に説明される情報」を「物件選びの初期に自分で使う情報」に変えるだけで価値が何倍にもなります。ハザードマップポータルサイトで候補エリアを見るのは10分でできます。エリア選びでは用途地域地価公示の確認とセットで行うのがおすすめです。

出典・一次情報

最終更新: 2026年6月12日。ハザードマップは随時更新されます。最新版は公式サイト・自治体サイトでご確認ください。

Reviewer

宮﨑 一旗

宮﨑 一旗

宅地建物取引士 / 株式会社ライフワンネクスト取締役

宅地建物取引士(登録番号:(神奈川)第129630号)。補助金SEOメディアの運営、AIスタートアップの共同創業を経て、住まい・不動産領域のマーケティング支援と記事監修を行う。

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